2023年11月12日(日)にKANさんが天に召された。

享年61歳。

がんを患っているとは知っていたが、やはり早すぎる。

これから生れたはずの音楽が、この世でもう聴けないと思うと寂しい。

失恋みたいに寂しい。


KANさんといえば『愛は勝つ』(1990年)が知られているけれど、

私はそれよりも前、2ndアルバム『No-No-Yesman』(1987年)あたりから聴き始めた。

ストリングスの打ち込み音が、当時のバブリーっぽさを物語っている。



今、現役で活躍している日本のミュージシャンは、KANさんの影響を受けた方が多いと思う。

ライブでは「寸劇」や「仮装」が名物だった。

『永遠』という美しい曲がある。

リリースされた時期に結婚をしたので、強く印象に残っている。



ピアノの音が苦手な私が、実家のピアノで練習した「どうにか弾ける3曲」のうちの1曲だ。

KANさんの曲は、言葉がなかなかに文学的で、良い意味で引っかかりのある言葉選びをする。

『愛は勝つ』の他にもたくさんの愛を歌ったKANさん。

ライブの姿と同じような、真っ白な羽をつけて、音楽の天使になったのかもしれない。


KANさんの永遠の安息を祈ります。